キアモント・フルーフォンティン

2019年、2020年、2021年の３年のブドウをブレンドしている。それによりワインが複雑になり、ワインのバランスも整う。今回初めてルーサンヌをブレンド。ブドウは2005年に植樹したソーヴィニョンブランを2019年に収穫したものを3％、同じく2005年に植樹したソーヴィニョンブランを2020年に収穫したものを75％、2014年に植樹したルーサンヌを2021年に収穫したものを22％使用している。

◇2019年：乾燥が続いた4年間の後の年で難しい年だった。収穫量は減ったがとても綺麗なブドウが出来た。4月3日に収穫。

◇2020年：冬から比較的落ち着いた天候だったが1月に熱波が来てブドウにストレスがかかり成長が早まった。最終的には3/10までに全てのブドウを収穫した。

◇2021年：非常に良いヴィンテージになると期待している。ブドウは豊かな酸と良い残糖のレベルに達した。

収穫の２-３週間前にペンチでブドウの茎を曲げることによって、水分がブドウに行きにくくなり、自然に乾燥、干しブドウのようになっていく。収穫した干しブドウは、プレスされ、ハンガリーオークとフレンチオークで天然発酵。そのまま18ヶ月熟成。ろ過せずに手作業で瓶詰め。生産量2400本。今回初めてルーサンヌをブレンド。フレッシュさと香りの複雑性が加わった。ドライアプリコット、ライムマーマレード、熟したオレンジ、ヘーゼルナッツやヴァニラなどの香り。濃厚でクリーミー、ドライフルーツのような凝縮した果実、ハチミツなどの風味にフレッシュな草の風味。甘みの中にもフレッシュな酸がしっかりあり、甘さが口に残らない。余韻は長く、複雑味もあり、少し塩気も感じる。濃厚な甘みと豊かでフレッシュな酸のバランスが絶妙でエレガントに仕上がっている。南アフリカのデザートワインの中でも珍しい品種のブレンドで高品質な1本。良く冷やしてそのままでも楽しめる。ブルーチーズ、ハード系チーズなど。